軽登山からフェスや普段使いまで幅広く人気があるアウトドアシューズがメレルのカメレオン(merrell chameleon)です。今回はカメレオンは滑る?という疑問の解説や、レビュー、評判、コーデのポイントとバリエーションモデルをまとめました。
メレルカメレオンのレビュー
メレルカメレオンの現行モデルは第5世代のカメレオン5です。先代までの課題であった滑りやすさが改善され、アッパーには透湿防水性が高いゴアテックスが採用されて全体的に雨や雪に強くなっています。
登山靴を開発する場合はもちろん使用する想定シーンを検討しながら検討すると思うのですが、海外メーカーと日本のメーカーではいろいろと異なってきます。例えば足の形は欧米人は人差し指が長く細長い形をしているのに対し、日本人は幅広で親指が長く甲高であったり、天候に関しても海外の山は気候が安定していることが多いのに対し、日本は雨が多い気候であるため雨対策が非常に重要であったりします。
メレルは1981年にアメリカで設立されたブランドです。メレルのシューズ全般が滑りやすいとよく言われるのはアメリカの雨が少ない気候での快適性や使いやすさを重視した結果になっているのではと個人的には考えています。
メレルカメレオンは富士山や屋久島トレッキングや低山の登山向け
現行のカメレオン5はソールとアッパーそれぞれが雨や雪を非常に意識した改良になっているため、日本でも使いやすいモデルになってきていると言えます。軽量でソールは柔らかいため登山で使う場合は日帰りのトレッキングや富士山登山、屋久島トレッキングや低山のハイキングなどが適しています。
ゴアテックスで通気性が高く、汗をかいても履き心地が保たれ、防水性能も高いため様々なアウトドア活動にも使えます。カラーはグレー、グリーン、レッド、パープル、ブルー、オリーブ、オレンジと多彩なのでカジュアルな服装ともマッチして野外フェスなどで使う人も多いです。
サイズ感は通常のスニーカーよりも0.5cm大きいサイズがちょうどいいと思います。個人差があるのでサイズ感についてはamazonのレビューも参考にしてみてください。
メレルカメレオンのソールは滑る?
結論から言うと他の登山靴と比べて多少滑りやすいが以前よりも滑りやすさが改善されている。と言えると思います。滑ると言っても何と比較するかによって意味が違うので、まず「滑る」原理について説明します。
滑りを防ぐ摩擦は「素材」と「接地面積」
滑りを防ぐのは靴と地面で摩擦が発生するためであり、摩擦力が大きいほど滑りません。摩擦力を高めるためには摩擦係数が高い素材を使うこと、接触(接地)面積を増やすことの2点になります。
メレルカメレオンについては、摩擦係数を高めるために実績があり世界的に幅広く使われているビブラムソールを使用しています。ビブラムソールは他のメーカーのトレッキングシューズも含めて幅広く使用されているので摩擦について差異はありません。(メレルのトレッキングシューズ全般に言えることですが)メレルカメレオンと他社トレッキングシューズ・ハイキングシューズの違いは後者の接地面積の違い=ソールのブロックパターンによる溝の面積の大きさの違いです。
ソールの溝の面積の違いは様々な路面状況で摩擦力がどう違ってくるか、上記の3パターンで解説したいと思います。
フラットな路面で乾いている場合
コンクリートの歩道など平坦な路面で、かつ乾いている場合は靴底の溝がなくフラットなほうが地面との接地面積が広いため、摩擦力が高くなります。
フラットな路面で雨が降った場合
今度は雨が降った場合です。雨が降ると水が地面と靴の間に入り込み、摩擦力が低下します。溝が全くないフラットな靴の場合、靴と地面の間に全体的に水の薄い膜ができてしまうため非常にすべりやすくなります。
一方、溝がある靴の場合は溝の凹みの部分が水を排出して、突起部分が地面と接地して摩擦を生み出すことができます。路面上の水が少ないと浅い溝や少ない溝でもグリップしますが、水が増えれば増えるほど深い溝や溝の数が多くないと排出できずにグリップ力が低下する傾向になります。
F1を思い出すとわかりやすいのですが、晴れの日は溝なしのスリックタイヤで、雨用のレインタイヤも小雨用の浅溝と大雨用の深溝の2パターンがあると思います。私たちが履くトレッキングシューズもタイヤと同じような原理です。
路面が凸凹している場合
今度は登山道など路面が凸凹している場合を見ていきましょう。凸凹している場合は溝があるほうが路面とフィットしやすいため、雨に濡れている路面と同じく一番グリップしやすくなります。フラットな靴を履いていると接地面積が減るため滑りやすくなります。
登山道で雨が降ると路面が流動的になり、上記2つの条件が混じった状況になるため一概には何が滑る何が滑らないとは言えませんが、いずれにしてもアウトドアにおいては溝が深くて多いほうが滑りを防ぐことができる場面が多いでしょう。
ちなみに、どんなソールであっても、完全にぬかるんだ泥道や濡れた草の上など、全体的に流動的な場所は滑りやすいのでご注意ください。
メレルカメレオンも滑りやすさを改善している
メレルカメレオンのソールを見てみると、一般的な登山靴やトレッキングシューズと比べて比較的突起がフラットで溝が少なく浅いことがわかると思います。上の画像は前のモデルのカメレオン2と現行モデルのカメレオン5のソールの比較です。
カメレオン2は平面が多かったのに対し、カメレオン5では突起の中をえぐって溝を増やしていることがわかると思います。この結果カメレオン2からカメレオン5で滑りやすさが改善しています。
カメレオン5が更に進化した最新モデルがカメレオン7です。上の画像はカメレオン7のソールですが、更に溝が増えてアウトドアで滑りにくくなっていることがわかります。どんどん進化しているので、買うならもちろん最新モデルのカメレオン7がおすすめです。
メレルカメレオンのコーデ
カメレオンのカラーはグレー、グリーン、レッド、パープル、ブルー、オリーブ、オレンジなど、非常に多くの色から選択できてコーデの幅が広がります。女性はモノトーンのタイツを合わせてコーディネートするとバランスが良いでしょう。
メレルカメレオンの評判・口コミ
肯定的な評判・口コミ
★★★★★カメレオン2 ⇒ 5
カメレオン2が水漏れするようになったので後継品の5を購入。
カメレオン2は25.5cmを使用していて、5も同じサイズでぴったりでした。
主に雨の日の通勤用に履いて1年経ちますが、ツルっと滑ったことはないです。
2の時は時々滑ってたので改善されたのか?自分が気を付けるようになったのか?
雨に濡れたまま建物に入ると靴底と床がギュッギュッと鳴るのは相変わらずで、あとはこれが改善されれば最高です。
否定的な評判・口コミ
★★★☆☆やはり靴は履いてみて買いたい
Gore-Texで水に強いことを期待していたが、5cm程の浅い流れを10mばかり渡ることが出来、期待通りだった。
サイズは、やはりネット販売の弱さで、履いてみて確認したい。履けるのだが予想通り左足の足先が当たる状態。それで靴擦れが出来たりすればアウトだが、それはないので、可か不可かで言えば可。靴の性格からして、やはりもう1サイズ大きい方がベターだった。
その他の評判や口コミはamazonに様々な意見が寄せられているのでこちらもチェックしてみてください。
メレルカメレオンのバリエーションモデル
カメレオンにはベーシックな「カメレオン7ストームゴアテックス」の他にもミッドカットモデル、レザーモデル、モックタイプなどが存在します。
カメレオン7ストームゴアテックス(ベースモデル)
一番人気のローカットモデル。トレッキングシューズとしては柔らかめなので、低山や日帰り短時間登山など快適性を重視する時はローカットがおすすめ。
カメレオン7ストームゴアテックス(ミッドカット)
ローカットだと捻挫をはじめ怪我が不安。。。という方は防御力があがるミッドカットもあります。朝露で足首あたりが濡れないなど地味なメリットもあります。
カメレオン7スラムルナレザー
カメレオンの変わり種、レザーモデルです。レザーの見た目が好きな人、アッパーの保護力が高い人におすすめです。通常タイプと10g程度しか重さが変わりません。
カメレオン5ストームモックゴアテックス
カメレオン5をベースにジャングルモックのようなモックタイプに変更したモデル。脱ぎ履きがしやすく見た目もよりカジュアルな雰囲気で日常使いに使いやすくなっています。