北海道の利尻島にある、標高1721mの利尻岳(利尻山)。海に囲まれた独立峰は利尻富士とも呼ばれています。「利尻の水」でも有名ですね。今回は利尻岳の風景をまとめました。
利尻岳(利尻山)とは
国土地理院では利尻山(りしりざん)という名称がつけられているほか、「利尻岳」、「利尻富士」、「利尻火山」とも呼ばれる。高山植物が生息し、夏季は多くの登山客が訪れる。
約20万年前から活動を行い、約4万年前頃に現在の形に近い物となった。南山麓で8千~2千年前以前に起きた噴火でマールやスコリア丘を形成して以降、活動を休止し火山活動を示す兆候は無い。活動を休止してからの期間が長いため、山頂部を中心に侵食が著しく進み、火口などの顕著な火山地形は失われている。従って、火山の内部構造を観察できる。
出典:wikipedia
利尻岳は、サロベツ原野からの風景が富士山に似ていることで、「利尻富士」と呼ばれています。登山道は、3合目スタートの「鴛泊(おしどまり)コース」、5合目スタートの「沓形コース」、「鬼脇コース」の3つあります。特に鴛泊コースは名水百選に指定されている「利尻の水」の採水地である「甘露泉水」の湧き水があり、ルートも整備されているため、最も登山者が多いコースとなっています。
登山コース途中にはトイレが設置されておらず、携帯トイレの持ち込みが必須となっています。コースの途中に携帯トイレを使用する個室が設置されています。最近の登山ブームで登山者が増えた影響と、元々の火山性の脆い地質の影響で登山道の荒廃が進んでいます。環境保全のために「携帯トイレの使用」「ストックにはキャップを装着」「植物を踏まない、座らない」の3つの利尻ルールがあります。登山に行く場合は注意しましょう。
ちなみに、甘露泉水の名前の由来は、飲んだ人がしばしば「甘い」と表現したことからきているそうです。湧き水は島の東側に多く、西側にはほとんどないようです。実は利尻には他にも湧き水を採水する場所があるそうです。有名な場所は、利尻富士町鴛泊の「長寿の泉水」、「姫沼湧水」、利尻町の「麗峰湧水」の3カ所があります。利尻島には他にも蛇口だけが設置されているような場所があるそうです。まさに水に恵まれた島ですね。
3合目にある甘露泉水の湧き水
また、利尻岳は「白い恋人」のパッケージ写真としても有名ですね。
当時の社長が利尻を訪れた時、まるでスイスの山並みのようだと感激し、ヨーロッパ風のお菓子を目指していたことから、その美しい山容をパッケージに描いたそうです。
出典:白い恋人
利尻岳の風景
上空から見た利尻島
出典:wikipedia
きれいな円錐型をしていますね。上空から見ると富士山そっくりです。
海に浮かぶ利尻富士
出典:blogs.yahoo.co.jp/wind_v70r
対岸の北海道本土から見た利尻島です。まるで海に浮いているようです。
夕日に生える利尻岳
周囲に遮るものがないため、夕日がとても綺麗に映えることも利尻の特徴です。
ダイヤモンド利尻富士
出典:photozou.jp/
ダイヤモンド富士ならぬ、ダイヤモンド利尻富士です。一度は見てみたい景色です。富士山と違って周囲が海で開けているので比較的撮影しやすいそうですが、北海道最北端までの移動が大変ですね(^^;)
冬の利尻岳
利尻島は暖流の対馬海流が北上している場所になるため、日本最北の地域ながら、それほど気温は下がりません。平均気温は一番寒い2月で平均最高気温-3℃、平均最低気温-7.6℃となっています。(東京と比較すると十分寒いですね。)ただ、富士山と同様に独立峰のため、風が強く体感温度はもっと低くなります。冬はほとんど雪が降っているか曇っているそうです。
夏の利尻岳
出典:【SHIMA TRIP】 www.shimatrip.jp
登山道の荒廃が進んでいることがこの写真を見てもわかると思います。
山頂
出典:【SHIMA TRIP】 www.shimatrip.jp
利尻の町
利尻町、利尻富士町、礼文町の3つの町からなり、人口は約8000人です。