保冷剤のおすすめ【成分・中身・温度・ソフト・ハード・比較】

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photo by Barta IV

保冷剤はキャンプやフェスなど夏のアウトドア活動には欠かせません。食品を保冷するだけなく、傷口を冷却したり保冷剤ベストで体を冷やす使い方もあります。今回は保冷剤の中身の成分説明から保冷剤の選び方・使い方・捨て方や、保冷時間の目安、おすすめの保冷剤をまとめました。

保冷剤とは

保冷剤は蓄冷剤とも呼ばれ、食品や飲料の腐敗を防ぐために使われるゲル状の物質であり、98%が水で残りの2%が高吸水性のポリマーや防腐剤、形状安定剤でできています。内容物にフィットして傷をつけにくいソフトタイプと耐久性が高いハードタイプの2種類が存在します。

保冷剤は冷凍庫で凍らせると何度でも繰り返し使用可能で中身を入れ替える必要もないため、使う都度購入が必要なドライアイスや板氷よりも経済的で利便性に優れています。

最近は保冷温度が0℃以外にも様々な温度を選択することができる商品が出てきているので、保冷する内容物に応じて適切な保冷温度の保冷剤が選択可能です。

保冷剤の中身の成分

保冷剤の98%はは水道水です。そのまま凍らせると氷になってりまいますが、ポリマーを加えることでゲル状になり、氷やすく溶けにくい保冷剤としての機能が生まれます。また、ゲル状のため万が一袋が破れてしまっても保冷剤の流出を最小限に防ぐことができます。

保冷剤に使われるポリマーは高吸水性ポリマーで、水を固める性質があります。赤ちゃんの紙おむつに使われているものも高吸水性ポリマーです。

高吸水性ポリマーの他には防腐剤と安定剤が含まれています。防腐剤により中のゲルにカビが生えたり菌が増殖することが抑制されます。安定剤は凍った時に突起ができて破れないような働きがあります。

保冷剤の捨て方・処分方法

保冷剤の原料は上記のようにほとんどが水+紙おむつと同じ原材料の高吸水性ポリマーであるため、保冷剤の捨て方・処分は基本的に紙おむつと同じ扱いの燃えるゴミでよいです。ただし、各自治体で保冷剤の捨て方・処分に個別の指示がある場合はそちらに従ってください。

やってはいけない捨て方が、保冷剤の中身のゲルだけトイレや台所で流すこと。高吸水性ゲルが排水管に詰まってしまう可能性があるので、中身だけ別に処分しないようにしてください。

また、保冷剤にはソフトタイプとハードタイプがありますが、ハードタイプの場合は外側がプラスチックなので保冷剤は水が入ったペットボトルを処理するようなイメージになります。

例えば東京都では、汚れが落とせないプラスチックは可燃ごみ、きれいなプラスチックは資源プラスチック、となりますのでハードタイプの保冷剤の処分は可燃ごみに出すことになります。

プラスチックは全て燃えないゴミとして処分する自治体もあると思うので、ハードタイプの保冷剤の捨てる際は必ず自治体の指示を確認してください。

保冷剤の冷凍時間(固めるために必要な時間)

 98%が水であるため、水を凍らせる時間と同じと考えて問題ありません。冷凍庫の状況にもよりますが、例えば500gの保冷剤であれば8時間程度で完全に凍ります。保冷剤を使う場合は前日の一晩を保冷時間として確保しておきましょう

保冷剤の保冷時間の目安

保冷剤の冷却時間について目安の時間をまとめました。あくまでも目安なので、夏場のキャンプなど外気温が高い場合はもっと短くなりますし、クーラーボックスの容量が大きく冷やすものが多い時は容量が小さいと十分に中の温度が下がってくれないので、短時間であったとしても大きめの保冷剤が必要になります。

■前提条件
外気温20℃において、発泡スチロールの容器に入れた場合

グラム保冷時間目安
30g1.5時間
40g2時間
50g2.5時間
100g3時間
200g5時間
300g6時間
400g8時間
500g10時間
800g16時間
1kg20時間
出典:保冷剤ショップ

保冷剤の選び方

ソフトタイプかハードタイプか

ソフトタイプとハードタイプの違いのイメージは、水をビニール袋に入れて凍らせるか、ペットボトルに入れて凍らせるかの違いです。ソフトタイプの方が薄い壁になるため熱伝導率が高く、冷却が早く保冷剤が溶けるのも早いでしょう。また、触ってどの程度溶けているを確かめることもできます。

ソフトタイプとハードタイプの保冷剤の最も大きな違いは耐久性になります。何度も使っているとソフトタイプだと袋が破けて中のゲルが流出してしまう可能性があるため大容量の保冷剤には適していません。カバーの分少しかさばりますが、アウトドアで何度も使う想定がある場合はハードタイプの保冷剤をメインにしましょう。

0℃タイプかマイナスタイプか

氷は0℃になると溶け始めて水に変化していきます。保冷剤もほとんどの成分が水であるため、通常の保冷剤は冷凍庫から取り出してしばらくすると表面温度が0℃に収束して徐々に溶け始めます。

一方、ロゴスの氷点下パックに代表される一部の保冷剤は表面温度がマイナスの温度でキープするものも存在します。アイスクリームのような氷点下でキープが必要なものを保冷できる点がメリットですが、逆に保冷剤に触れるものが凍ってしまうというデメリットもあるので注意が必要です。また、氷点下タイプの保冷剤は冷凍庫がマイナス20℃以下に下がる環境で丸2,3日冷凍しないと使えません。口コミでは「自宅の冷凍庫では固まらない」という声もあるのでこの点も留意してください。

保冷時間という観点では、0℃タイプと氷点下タイプによる違いというよりも、開け閉めの回数や外気温に依存するところが大きいと思うので、長く保冷しておきたい場合は日陰の保管を徹底し、クーラーボックスはなるべく開けない、開ける頻度が高い飲み物は別のクーラーボックスに分けるなどの工夫をしましょう。

魚や肉などの場合は氷点下にすると傷んでしまうので、キャンプなど通常の使い方をする場合は0℃タイプのほうが使いやすいと思います。氷点下タイプの保冷剤を体の冷却などに使う場合は温度が低くなりすぎるので凍傷にはより注意してください。

おすすめのハードタイプ&0℃タイプ保冷剤

アイリスオーヤマ保冷剤

アイリスオーヤマの保冷剤はコストパフォーマンスが最強です。必要な大きさがマッチするなら保冷剤はこれで十分です。

保冷剤容量:350g

保冷剤容量:500g

保冷剤容量:800g

おすすめのハードタイプ&氷点下タイプ保冷剤

ロゴス保冷剤 倍速凍結氷点下パック

ロゴスの倍速凍結氷点下パックは、氷点下タイプのデメリットであった冷凍時間を約半分程度に改善し、意外と保冷時間が長持ちしないという弱点も改善している新商品です。

ただ、相変わらず冷凍庫はマイナス20℃以下でないと凍らないのと、氷点下パックを二つ重ねたり他の保冷剤や凍っていない冷凍中の食品などと触れされないようにする(要は低温を達成するための阻害要因をなるべく除外して冷気にあてる)必要がある点は従来の氷点下パックと変わりません。

ロゴスの倍速凍結氷点下パック保冷剤

保冷剤容量:600g

保冷剤容量:900g

保冷剤容量:1.2kg

おすすめのソフトタイプ保冷剤

ロゴス アイスポケット

ロゴスのアイスポケットは200gから1kgまでサイズが幅広く選べます。小さいものを冷凍庫に入れておけば、ちょっとした食品の保冷から、傷口の冷却など様々な場面で活用できます。

保冷剤容量:200g

保冷剤容量:300g

保冷剤容量:500g

キャプテンスタッグ 抗菌クールタイム

キャプテンスタッグの抗菌クールタイムは外装のパックに抗菌素材が使用されているので、お弁当の保冷剤などに最適です。鮮魚を入れる釣り用のクーラーボックスに使う人も多いです。

保冷剤容量:300g

(番外編)保冷剤ベスト

作業着の下に着込む、保冷剤を差し込めるベストも通販なら安く購入することができます。

保冷剤の中身はメーカーによって大きな違いはない。保冷時間は使い方次第

保冷剤の大きさは、想定する保冷時間に応じて選びましょう。環境に応じて溶けるまでの時間が大きく変わるので、冷凍庫やクーラーボックスの容量が許す限り大き目を購入しておくと大は小を兼ねるでしょう。

また「同じ保冷剤でどれだけ長く保冷できるか」については保冷剤の性能よりも、クーラーボックスの開け閉め回数をいかに減らすか、外気温が低い場所を選んで保管できるか、にかかってきます。クーラーボックスを上手な使い方をマスターすると保冷剤の効果が高まります。

クーラーボックスについて詳細はこちらの記事を参考にしてください。

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