ツェルトの張り方の解説とおすすめのツェルト比較6選

ツェルトはコンパクトに収納できて軽量な点が特徴で、遭難や緊急時のビバークとしての利用だけでなくポンチョとして羽織ったり休憩場所や着替えの場所、トイレの目隠しとして使ったり、様々な使い方が可能です。今回はツェルトについて張り方や使い方、おすすめモデルの比較などをまとめました。

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ツェルトとは

ツェルトとは
Stefan Woidig

ツェルトとは、テントの快適性や移住性の機能を削ることで軽量化した簡易的なテントのことを、通常「テント」と呼ばれるものと区別して呼ばれるものです。テントとの大きな違いは、設営用のワイヤー等が付属せず、トレッキングポールを利用して設営する点です。ツェルト単体では自立しないため、必ずペグダウンすることになります。

また、ツェルトはポンチョとしてくるまって使うことや日よけや雨よけのタープとして使うことを想定して地面に接地する面(底)が密閉されていないのも特徴です。さらに底が密閉されていないおかげでビバークの時に靴を履いたまま横になることもできますし、そこで調理をすることもできます。

ツェルトは発祥の地であるヨーロッパではあまり使われておらず、日本独自の進化を遂げている登山用品です。この理由は、ヨーロッパは山小屋の数が多く気候も安定しているためビバークする状況が少ないのに対して、日本はまだまだ山小屋が少なく突然の雨なども多く非常時の装備を携行することが多いのが理由だと考えることができます。

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ツェルトの使い方

ツェルトの使い方
airFreshing

ツェルトは遭難した場合や突然大雨が降ってきて動けなくなったなど緊急時のビバークを目的とした非常用のテントとして使われます。泊まりの日程で複数人でテントを持って登山する場合は、仮に誰かが遭難してしまった場合にテントが使えない場合があります。非常時に備えて、テント泊の予定で登山する場合はツェルトを各自携行することが多いです。

ビバークする地形によって使い方が異なり、トレッキングポールを利用して設営したり、木の枝などにくくりつけて設営する場合もあります。また、状況によってはポンチョのようにくるまって雨をしのぐ使い方をする場合もあります。また、ザックをおいて移動する場合のデポジット場所としてツェルトを使う使い方もあります。

近年は装備軽量化のために非常用ではなく積極的に登山テント代わりとする使い方も増えてきています。泊まりで走るトレイルランナーやとにかく登山装備の軽量化をするウルトラライトハイカー(ULハイカー)などはテントではなくツェルトを選ぶケースが定着しています。

ツェルトの張り方

ツェルトは1枚の大きな生地でできており、非自立型であるためテントとは張り方が異なり少々コツが必要です。ここではトレッキングポールを利用したツェルトの張り方をご紹介いたします。

トレッキングポールを使ったツェルトの張り方

①四隅をペグダウンして固定する。あまり強く引っ張りすぎると破けてしまうので注意しましょう。
②上部の細引き(ロープ)をトレッキングポールに巻きつける
③トレッキングポールを立て、細引きをペグダウン(地面にペグで固定)する。この段階では少し緩めにロープを張る。2本の細引きはそれぞれトレッキングポールから約45°の角度で引っ張る。
④細引きの長さを調整してたるみを解消する
⑤ツェルトの底の中央から細引きを真横に出してペグダウンして張る
⑥サイドリフターがある場合はサイドリフターも横に引っ張って張る

ツェルトの張り方はこちらの動画がとてもわかりやすいので参考にしてください。


出典:ツェルトの張り方(youtube)

トレッキングポールを利用してツェルトの張り方は少しコツが必要なので、遭難して初めて設営することにならないように事前に練習しておきましょう。ペグは必ず必要というわけではなく、石や枝を代用することも可能です。

ツェルトでビバークする際の注意点

ツェルトはテントと異なり非自立型で地面に固定して使うため、いったん設営すると動かせません。設営場所には注意が必要です。また、非常事態になった時に初めてツェルトを使うことになると、精神的にも厳しい状態でうまく設営できないことも考えられます。扱ったことがない人は購入したら必ず設営の練習をしましょう

ビバークをすることになった場合は体力温存が第一です。風や雨にさらされると冷えて体力を消耗してしまうため、接地場所はなるべく風雨を避けることができて平らな場所を選びましょう。また、ツェルトで風雨を避けたとしても地面から冷えが伝わってきます。衣服を着込んだりザックやビニール袋を敷いたりして地面となるべく接しないようにしましょう。

そして、ツェルトの最大の弱点は「結露」です。気候に依りますが、かなりの確率で結露が発生します。結露は人間の呼吸や皮膚から蒸発する水蒸気が密閉度の高い空間で発生して湿度が上がることが原因です。テントよりも空間が狭いツェルトでは余計に結露の量が多くなります。

結露を抑えるためには換気をよくして外気と同じ温度・湿度にすることですが、体力温存のためになるべくツェルト内は保温しておきたいところ。また、ツェルト内を換気して温度と湿度を下げた場合、今度はシュラフ内外で温度差が発生してシュラフとシュラフカバーの間で結露が発生する場合もあります。シュラフが濡れてしまうと体温低下につながってしまいます。

つまり、「気温が高い夏以外にビバークをすると基本的に結露が発生することは避けられない」と考え、サイドリフターを張って空間を広くとったりシュラフカバーやアルミカバー等でシュラフを囲ってツェルト内部に発生した結露に触れないように工夫することが重要となります。近年は透湿性が高い素材が使われ結露しにくいモデルが開発されており、大きな結露対策になります。

おすすめのツェルト比較3選(緊急時利用向き・軽量コンパクト)

普段は使わないので緊急時に備えてとにかく軽量でコンパクトに収納できるものが欲しいという人におすすめの軽量ツェルトを比較しました。

第1位:ファイントラック(finetrack) ピコシェルター

ファイントラックのツェルト「ピコシェルター」

出典:ファイントラック

ファイントラックのピコシェルターは高い透湿性の生地が使われていて結露は一般的なツェルトので1/12に抑えられています。重量は130gと超軽量で350ml缶よりコンパクトになります。

テントとして使う場合は大人2人が座って中に入れるサイズが確保できます。また、ベンチレーターは頭が出せるサイズになっていて、ポンチョとしても使用できるため、レインウェアや防寒具として使用することもできます。軽量かつ様々な使い方ができるため、普段は全く使わないが緊急時のお守りとして購入を検討している人にまずおすすめできるツェルトです。

第2位:(エアモンテ)AIRMONTE パーソナルツェルト VITA(ヴィータ)

エアモンテのパーソナルツェルトはかなりコンパクトな大きさをしていてベンチレーターから頭をだせる形状をしているので、ザックを担いだままポンチョとして利用したり、山頂の御来光待ちや休憩時に頭から被って保温する目的で使い易いです。また、急なトイレの目隠しや着替えの目隠しなどにも使えます。

もちろんビバークの際にテントとしても使用できますが、テントの形状にすると縦90cm横70cmと手狭なので1名分のスペースとなります。1名がゆとりを持って座れて、寝転ぶ場合は足を曲げて横になるぐらいの大きさです。

かなりコンパクトなので、ビバークの際は少し狭いですが、急な雨や着替えやちょっとした休憩時にさっと取り出して使いやすいサイズであるため、ある意味積極的に使えるツェルトです。

第3位:アライテント(ARAI TENT)ビバークツェルトソロ

アライテント(ARAI TENT)ビバークツェルトソロのビバーク時の使い方

出典:アライテント
アライテントのビバークツェルトソロはなんと105gで3つの中で最も軽いモデルです。ファスナーはついておらず、基本的に上から被ってポンチョとして使うことを想定して作られています。ビバークする際は上の画像のように、ツェルトにくるまって腰掛ける形になります。機能は最低限でいいので、とにかくコンパクトで軽量なものを探している人におすすめです。

おすすめのツェルト比較3選(積極活用向き・居住性重視)

ULハイカー思考の人やビバークしてトレイルランニングをする人など、テント代わりにより軽量なツェルトを積極的に活用しようと考えている人におすすめの、ある程度大きくて居住性が高いツェルトを比較しました。

第1位:ファイントラック(finetrack) ツエルト1

ファイントラックのツェルト1はピコシェルターと同じく高い透湿性で結露を最低限に抑えてくれます。また、十分足を伸ばして寝転べる長さ200cmで重量は235gと軽量です。幅は80cmでぎりぎり2人が寝ることができるサイズになっています。ベンチレーターには虫を防ぐメッシュが装備されていて、つぶれにくい形状で換気しやすいのも特徴です。

各所に濡れても形状が変化しないダイニーマテープが使用されており、設営したツェルトが雨や結露で濡れてテンションが緩んで居住性が下がるといったことを解消してくれます。最低限の居住性を確保しながら軽量化を実現しているので、ULハイカーにおすすめです。

第2位:モンベル(mont-bell) テント U.Lツェルト

モンベルのU.Lツェルトはモンベルのラインナップの中で最も軽量の240gです。色も目に優しい緑色なので積極利用として使い易い色をしています。軽量化と耐風性能を高めるために長方形ではなく台形の形状になっているのも特徴です。ファイントラックのツェルト1同様に積極利用するULハイカーにおすすめです。

第3位:モンベル(mont-bell) ライトツェルト

おすすめ第3位は同じくモンベルのライトツェルトです。U.Lツェルトとの違いは重量が重い分(U.Lツェルト240gに対して440g)、居住性が高い点です。インナーポールが利用できるので空間が広く使え、結露しても側面の生地が張り付いてくることが格段に少なくなります。また、サイドリフターもついているため、居住性を上げるためにインナーポールとサイドリフターのどちらも使えるモデルです。

多少重くなっても快適に過ごしたいという人におすすめのモデルです。

ツェルト設営に使う細引き・ペグ

ツェルトをテント代わりに利用するためには細引きが必要になります。また、状況に左右されず設営するためにはペグを持参するとよいでしょう。

ツェルトと細引きやペグを購入したら、まず近場の公園などで設営の練習をしてみましょう。緊急時に使用する道具は事前練習が必須です。どれほど結露が発生するか、居住性はどうか、雨対策はどうすればやよいか、地面の冷えをどうするかなど、一通りのシミュレーションも兼ねてツェルトを使った野宿をおすすめします。

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