蝦夷富士(羊蹄山)-日本の「富士山」シリーズ

羊蹄山(ようていざん)は北海道のニセコに位置する標高1893mの成層火山で、正式名称は後方羊蹄山(しりべしやま)と言います。富士山に形が良く似ていることから、「蝦夷富士」と呼ばれている山です。

所在地はニセコ町、倶知安町、喜茂別町、真狩村、京極町に跨がる場所となっています。支笏洞爺国立公園に属し、日本百名山にも選定されています。

有史以来、噴火の記録がないという死火山で、台形の基底部は直径13キロメートルの円形になっています。頂上には直径700メートル、深さ200メートルの楕円形の火口があり、夏は水がたまって火口湖となります。この点も富士山と似ている点です。

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名前の由来

北海道の富士山、蝦夷富士の名前の由来

羊蹄山が蝦夷富士と呼ばれる理由は、富士山に似た山の形からも明白ですが、他にも「後方羊蹄山(しりべしやま、こうほうようていざん)」や「マッカリヌプリ(真狩山)」とも呼ばれていました。

「後方羊蹄」の読み方は「しりべし」ですが、「後方」が「しりべ」で、「羊蹄」が「し」だそうです。この「し」の部分は植物の「ギシギシ」から来ています。

ギシギシ(羊蹄、Rumex japonicus)はタデ科の多年草。やや湿った道ばたや水辺、湿地などに生え、日本全国に分布する。高さは、40-100cmになる。根もとに生える葉は、長さ10-25cmの長楕円形で長い柄があり、基部がハート形になるが、上部の葉は柄が無く幅も狭くなる。葉の縁は大きく波打つ。茎の上部で分枝し多数の花序を出す。緑色で小さい花を輪生させる。花は花弁をもたず、6片の萼からなる。花期は、6-8月。

全国に分布する雑草ですが、なぜギシギシが羊蹄と書くのかは不明です。

出典:wikipedia

100年ほど昔の地図には「後方羊蹄山(蝦夷富士)」という表記だったのですが、読み方が分からない人が多かったため、1969年以降、国土地理院の地図にも「羊蹄山」の表記に変更されました。

後方羊蹄山(しりべしやま)の由来は、「日本書紀」の記載で、斉明朝五年(659年)に東北の蝦夷を打った武将の阿倍比羅夫(あべのひらふ)が北海度に渡り、後方羊蹄(しりべし)を政所(まんどころ)としたことに由来しているそうです。

ただし、日本書紀に出てくる後方羊蹄が現在の羊蹄山と同じ場所を指していたかどうかは不明であり、そもそも山を後方羊蹄山と名付けたという記載もないそうです。

蝦夷富士(羊蹄山)の名水

蝦夷富士(羊蹄山)の名水
photo by Allen Hsu

羊蹄山と言えば富士山に似た見た目の美しさが有名ですが、湧き水も有名です。羊蹄山に降った雨や雪が、火山灰や溶岩に浸透した水が地下水となり、地中を通る際にろ過されます。ミネラル(マグネシウムやカルシウム)が豊富で、水温も6.5℃程度で1年を通してほぼ一定しています。いくつか湧き水を採取するところも整備されています。

ふきだし湧水

京極町の羊蹄山の麓に湧き出る名水。 北海道遺産や日本の名水100選にも選定されている北海道で最も有名な名水の里。日本でもトップクラスの湧出量を誇る。8万トンもの水が毎日絶えることなく湧き出ているため水温は冷たく感じるが通年とおして水温は約6度と一定温度を保っているとか。

羊蹄の湧き水

真狩村羊蹄山の麓に湧き出る名水。北海道では一番有名な名水「京極のふきだし湧水」と、羊蹄山を挟んでほぼ裏側に位置する。たくさんの人が水汲みに訪れる湧き水の名所です。蛇口が取り付けられているので、とても水汲みしやすい環境を作ってくれています。また、駐車場に直結しているので、ちょっと多めに水汲みしたい方にもお勧めです。

蝦夷富士(羊蹄山)の登山コース

倶知安コース(半月湖から登るコース)

交通:倶知安駅からバスで約12分の羊蹄登山口で下車
コース:羊蹄登山口バス停→[25分]→登山口駐車場→[1時間]→風穴(2合目)→[2時間40]→9合目→[40分]→山頂

最初は比較的ゆるやかな林間コースです。30分ほどすると急に傾斜がきつくなり、急傾斜がわずかに緩くなったところが2合目の風穴です。エゾマツ、ダケカンバ、ハイマツが生い茂る森林コースを登ると7合目です。8合目以降はガレ場になり、9合目に避難小屋があります。避難小屋ではトイレや洗面所が利用できます。比較的斜度がきついコースです。

真狩コース

交通:倶知安駅からバスで約35分の羊蹄山自然公園で下車
コース:羊蹄山自然公園バス停→[20分]→羊蹄自然の家→[30分]→南コブ分岐→[3時間]→9合目→[1時間]→山頂

4合目からは傾斜がきつくなります。標高1600メートルの8合目からは山頂から南西にのびる尾根を巻き、空沢のガレ場を通ります。一部ロープを使う場所もあるので足下には注意が必要です。傾斜は4コースの中でも緩いコースとなります。登山口にはキャンプ場やトイレや洗面所などの施設が充実しています。

倶知安コース、真狩コース
参照:倶知安町

喜茂別コース

交通:倶知安駅からバスで約40分の比羅岡入口で下車
コース:比羅岡入口バス停→[50分]→喜茂別登山口→[2時間]→4合目→[2時間20分]→山頂

4合目付近は沢の崩壊が進んでいるため足場に注意が必要です。6合目まで登ると展望が開けて、正面に尻別岳が見えてきます。8号目から上部もガレ場があるため足下には注意。トイレや洗面所は登山口にありません。また、避難小屋は反対斜面になるため、一度頂上に登った後逆斜面に下りる必要があります。

京極コース

交通:倶知安駅からバスで約30分の京極で下車
コース:京極バス停→[1時間]→京極登山口→[1時間]→3合目→[3時間10分]→山頂

標高1000メートルを超えたあたりから傾斜がきつくなります。1600メートル付近に展望台があり、札幌近郊の山がよく見えます。山頂付近の登山道は崩壊が進んで足場が悪くなっている場所があるため注意が必要です。トイレや洗面所は登山口にありません。喜茂別コースと同様に、避難小屋は反対斜面になるため、一度頂上に登った後逆斜面に下りる必要があります。

喜茂別コース、京極コース
参照:倶知安町

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