登山のヘルメットの選び方と人気のおすすめヘルメット6選

2014年の御嶽山噴火により、登山のヘルメットの重要性が改めて再認識されています。今回は登山のヘルメットについて着用の必要性や選び方を解説し、人気のおすすめのヘルメットを紹介します。

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登山ヘルメッットの必要性

登山にヘルメットが必要な理由は「落石などの落下物から頭部を守ること」と「滑落や転倒した場合に頭部を守ること」の2点です。登山道が梯子による垂直登攀がある場合や鎖場などの斜度がきつい急峻なコースでは突然の落石がある場合があります。岩場で自分の頭上に登り降りしている人がいる場合は特に注意が必要です。梯子や鎖に掴まっている時は基本的に簡単に逃げることができない状況です。落石があった場合に帽子をかぶっている場合とヘルメットをかぶっている場合では大きく違うので、難易度が高い登山道にステップアップする場合はヘルメットがあると安心です。

滑落や転倒の危険性がある登山道を歩く場合も同様に万が一に備えてヘルメットで頭部の保護が必要性があると言えます。ヘルメットを被る際に注意したいのが、脱げないように確実にストラップをしめてバックルでとめること。万が一滑落してしまった時にバックルをとめていなかったりストラップがゆるくて外れてしまっては意味がありません。

特に富士山は顕著ですが、山によっては年間登山人口が増加しているところもあります。混雑すると落石事故も増え、登山道が荒れて滑落や転倒の危険性が増す場所が増える可能性も高まります。このような場所ではより一層ヘルメットの必要性が高まっていると言えます。

ヘルメット着用推奨山域について

長野県警の発表によると、北アルプスにおいて平成24年の7,8月の夏山シーズンにおいて発生した遭難者117人のうち30人(25.6%)が頭部を負傷していたことを公表しています。負傷だけではなく死者も出ている登山道ではヘルメットの必要性がより高いと言えます。

表:頭部を負傷した遭難者の場所と損傷理由

山域場所滑落転倒
北アルプス前穂高岳5(死者1)
西穂高岳2(死者1)
奥穂高岳2
北穂高岳2(死者1)
餓鬼岳2(死者1)
大天井岳1
燕岳1(死者1)
針ノ木岳11
爺ケ岳1
五竜岳1(死者1)
白馬岳1
槍沢1
白馬鑓ケ岳1
白馬乗鞍岳1
中央アルプス宝剣岳11
八ヶ岳連峰赤岳11
南アルプス塩見岳1
赤石岳1(死者1)
その他御嶽山1
合計237
(出典:長野県警察

また、ヘルメットの必要性を示す例として、奥穂高岳縦走中の登山者が150m滑落して手足を骨折しながらもヘルメットを着用していたお陰で頭部の損傷がなかったという事例も掲載されています。長野県山岳遭難防止対策協会では、滑落や転落事故が多い山域を「山岳へルメット着用奨励山域」と指定して、ヘルメットの着用を呼びかけています。ヘルメット着用奨励山域ではヘルメットの有償レンタルも行っているので、ヘルメットを持っていない方は是非利用してください。(※レンタルは2016年6月までの予定)

山岳へルメット着用奨励山域

山岳へルメット着用奨励山域

ヘルメットのレンタルの案内

ヘルメットのレンタルについて
(出典:長野県山岳遭難防止対策協会

ヘルメット着用のデメリット

ヘルメット着用における大きなデメリットは「荷物になり重い」「不快感、暑い」「動きの邪魔になる」の3点です。それぞれのデメリットに対して軽量化が図られていたり、通気性が高いタイプや折りたたんでコンパクトにできるモデルなど対策が進んでいます。

登山のヘルメットの選び方

登山のヘルメットの選び方のポイントを解説します。

頭にフィットするか

一番重要なポイントになります。頭に合わないものを長時間かぶっていると頭が痛くなるので必ず頭にフィットする大きさのヘルメットを購入してください。寒い時期はインナーキャップや薄手のニット帽やバラクラバをかぶった上にヘルメットを着用することがあるので、ストラップの長さ調整だけでなく後頭部にラチェットやダイヤルで大きさを調整できるような調整幅が大きいタイプを選びましょう。

登山ヘルメットの調整

(出典:doppelganger

安全性能

ほとんどのモデルが該当しますが、登山用のヘルメットとして一定のテストに合格し安全基準を満たしているという規格のヘルメットを選びましょう。規格には2種類あり、
EN 12492:ヨーロッパ規格」「UIAA106:国際山岳連盟規格」が存在ます。

素材

登山用のヘルメットには大きく「ハードシェル」と「インモールド」の2種類のタイプが存在ます。

ハードシェル

工事現場の人がかぶっているような硬い素材のヘルメットになります。ABS樹脂などの合成樹脂製の素材が使われます。特徴は価格が安く長く使えること、インモールドと比較して薄くてコンパクトだが重たいことがデメリットとなります。

インモールド

インモールドは自転車のヘルメットと同じ構造です。発泡ポリプロピレンのような軽量な内部のスポンジ部分の表面に衝撃耐性が高いポリカーボネートのような素材の薄いシェルでコーティングしたものになります。ハードシェルと比べて厚みがでますが軽量な点が特長です。インモールド成形のヘルメットは複雑な形状でもつくることができるため、ベンチレーションが大きく開いていて通気性が高いヘルメットが製造できるメリットがあります。

フードとの相性

降雨時にレインウェアのフードをヘルメットの上からかぶれるか、首元がつっぱらないかどうかも確認しておきましょう。ヘルメットの形状に依存するというよりはレインウェアのフードの形状に依存する部分が大きいので、レインウェアを選ぶ時はヘルメットや帽子を着用した上からフードをかぶることも想定して選ぶことが重要です。フードがしっかり前までかぶれて一番上までチャックが閉まるものを選びましょう。

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通気性

インモールド成形だとベンチレーションの開口部分が大きくとられ、通気性が高いモデルが多いです。ヘルメットによって大きく性能が変わることはないので、特に夏山で使う想定の場合は通気性の優先度を高くして検討しましょう。

重量

登山にヘルメットを持って行く場合は着用しても外してもヘルメットの分だけ負担が増えます。なるべく軽量モデルを選択するとよいでしょう。

登山ヘルメットの人気のおすすめ3選(ハードシェル)

第1位:BlackDiamond(ブラックダイヤモンド) ハーフドーム

第1位はブラックダイヤモンドのハーフドームです。ブラックダイヤモンドの定番人気モデルで大小のサイズとカラーの選択肢が多い点も魅力です。値段も手頃なのも人気のポイントです。外側はABS樹脂のシェルで内側には衝撃を吸収してくれるEPSフォームが使用されています。ダイヤル式のアジャストやヘッドライトクリップなど基本機能を抑えたベーシックなヘルメットです。

サイズ
S/M:48-57cm
M/L:55-61.5cm

第2位:EDELRID(エーデルリッド) マディーロ

EDELRID(エーデルリッド)のヘルメット「マディーロ」

エーデルリッドのマディーロの特長はなんといっても折りたためることです。常にヘルメットが必要な登山道ばかりではないため、使わない時にコンパクトに収納できるメリットはとても大きいです。 サイズ調整はシェルをずらす形式が採用されていて折りたたみ式ならではの機構です。ヘッドランプクリップも標準装備で使い勝手も損なっていません。折りたたみでも強度は担保されていて、国際規格にも合格しているヘルメットなので安心して使うことができます。

サイズ
ワンサイズ:55-62cm

第3位:MAMMUT (マムート) Skywalker 2

マムートの最新モデルは「エルキャップ」で、「スカイウォーカー」は1世代前のモデルで少し重量が重くなりますが、リーズナブルなのでまずはヘルメットをそろえておきたい人におすすめです。マムートのロゴとカラーリングが人気です。

サイズ
ワンサイズ:53-61cm

登山ヘルメットの人気のおすすめ3選(インモービル)

第1位:PETZL(ペツル) シロッコ

ペルツのシロッコはなんと重量165g。最軽量級のヘルメットです。外側に硬いシェルがないため発泡スチロールのような見た目ながら、ENやUIAAの国際規格にも合格したヘルメットです。使われている素材は車のバンパーにも使われている発泡ポリプロピレンで、衝撃吸収性能と繰り返しの衝撃に強い素材です。とにかく軽さを優先しているのでストラップのみで頭にフィットさせる構造となっています。また、バックルの部分は磁石が付いていて片手でも着脱ができるようになっています。ヘッドランプを通すヘッドランプクリップもついていて、軽量ながら機能性も損なわないヘルメットです。

サイズ
ワンサイズ:53-61cm

第2位:BlackDiamond(ブラックダイヤモンド) ベクター

ベクターはブラックダイヤモンドのインモールドヘルメットで人気のモデルです。軽さや機能性と価格のバランスを兼ね備えたモデルで、インモールドのヘルメットを始めて買う人におすすめです。ベクターの上位モデルは「ベイパー」となります。

サイズ
M/L:58-63cm

サイズ
S/M:53-59cm

サイズ
レディース:53-59cm

第3位:MAMMUT(マムート) Rock Rider

ロックライダーはマムートのヘルメットで最軽量クラスとなります。260gと軽量でマムートのロゴが人気のポイントです。ヘルメットの横幅が少し小さめの作りをしているので、頭が大きい人は一度ショップでの試着をおすすめします。

サイズ
M/L:56-61cm

サイズ
S/M:52-57cm

ヘルメットの蒸れや汗が気になる人はインナーキャップの着用がおすすめ

ヘルメットのインナーを取り外して洗うことができるモデルが多いですが、衛生面が気になる人はインナーキャップを着用すると随分違ってきます。また、汗がそのまましたたり落ちてくるのを防いでくれるので大量に汗をかく場面で快適性が向上します。

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